Bird of Time
Bird of Timeは，かの有名なDave Thornburg氏が1970年初めに設計した競技用F3B機で，当時のアメリカ国内大会で優勝したり，国際大会でも活躍したりという高性能を発揮しながら，そのクラシックな外観は今なお魅力を感じさせます。
そのスパンは3mで翼面積は70sq.dm近いにもかかわらず，その重量は1200g台という驚異的な軽翼面荷重機で，滞空性能はスペックからいっても推して知るべしなのですが，この機体はフラットボトム翼型の前縁を「すり上げる」フィリップス・エントリーという翼型を採用し，高速性能も優れていたのです。
現在Dynafliteが発売するこの機体は大型機とその関連品の輸入販売を中心に営業していらっしゃるワールドモデルスで購入しましたが，これだけの大型機なのに12000円少しで購入できました。アメリカ製のバルサキットを作るのは初めてなのですが，その実際を知る良い機会となります。
この製作例では新発売のムサシノモーターType-Aを用いた６セルダイレクト+９インチプロペラの電動化を施し，同モーターの実力とCEMAPの計算結果の検証を行なってみる事にします。もし失敗すれば，同軸型のギアダウンとストック23Tに変更です。予想重量は1700g，目標は1600gです。
08/11/2002追加：フライトインプレッション
機体は完成しましたが，重心調整が残っています。その結果，
ノーズに１００gという，手が震えるほどの鉛を積む事になりました。重量は1650g,このバラストさえなければ目標重量を下回ったのに。
BOT，たとえピュアグライダー仕様でも，説明書通りではテールヘビーになる事はまず間違いありません。（この電動BOTは，バッテリーは重心付近，機首に200gのパワーユニット，40Gのサーボをのせているのですから。）
完成後某所でグライドテストの後，初飛行と相成りました。印象は，
- エルロンいらず
スパン３mの大型ラダー機なら，どの設計でもマイルドな舵の効きだろうと言う事前の印象とは正反対でした。ラダーは物凄く効いて，これはパストラル並かもしれません。電動仕様と言う事で速度がある事も要因と思いますが，ピュアグライダーとしての素性も良いに違いありません。当時の大型ラダー機はこのような特性だったのでしょうか。
サーマルハントが楽しそうです。 - 上昇は問題無し
モーターランは1700mAhで５分弱，パストラルと比べて２倍近い重量を引張り上げるので上昇回数か高度のどちらかを犠牲にする事になります。
サーマルを捕らえるのに十分な高度（100m位）に到達するまで１分２０ー３０秒位，むしろ実機らしい上昇を楽しめるのではないでしょうか。 - 結構走る
大柄の人なので一見優雅に飛んでいるように見えますが，直前を滑空ローパスさせると結構な速度です。翼面荷重はモスキートモス並なんですが。
ということで，初飛行はなんとか無事終了です。これからは，
- タミヤ1700MPの搭載
- ノーズバラストを徐々に軽減して重心を見る
等の対策で軽量化したいと思います。
Copyright 2002, Koichi Takasaki.
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