モスキートモス号胴体の電動仕様への改造
軽量で大翼面積を持つムサシノ模型飛行機研究所製モスキートモス号は，バルサキットの電動機への改造のベースとしてはかなり安全側のスペックを持っています。そしてムサシノ模型飛行機研究所初の電動機に使用されているパストラルのモーターユニットを使用すれば，パストラルと同様にランニングコストが非常に安価で扱いに全く気を使わないで済む電動機が出来上がります。
その飛行性能は電動専用機であるパストラルには確かに少し劣るのですが，それでも15分以上のフライトは十分可能でありながら十分パワフルで，市販の電動練習機の水準は上まわっていると思います。またその独特なスタイルは，ローパスや離着陸などではパストラルとはまた違う楽しみを味わう事ができます。それでは，モスキートモス号の胴体の改造法についてご紹介しましょう。
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改造といっても，行うことはほんの少しであり，実にあっけなく終了します。 まずエンジンブロック周りです。画像のように，エンジン取付ブロックの内側に面取りを施し，モーター取付けのためのゴムバンドを止めるヒートンを，あらかじめキリで下穴を開けた後ねじ込みます。できればこのヒートンはステンレス製を用いるとねじ込み時の強度上安心だと思います。
エンジンマウントの隔壁にあいている穴は冷却用のものです。
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燃料タンク取付部分の下に，メインギア取付ブロックと同じ高さの発泡スチロールを整形した台を置き，この上に20Aクラスのアンプを設置して冷却します。この発泡スチロールはバッテリーの前後位置固定として，また頭から突っ込んだ際の緩衝材となっています。（モスキートモス号をベテランが飛ばされるのであればまずその心配はいらないと思いますが;-) ）
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バッテリーを固定するための枠と発泡の枕を設置した様子が画像から見て取れます。前後の発泡ブロックの間にある胴枠は，バッテリーが通過する部分は横方向に広げるように削り取ってあり，その部分にバルサ板を貼って補強してあります。
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6セル1400mAhバッテリーを設置した様子です。モスキートモス号はまるで電動機への改造を考慮に入れて設計されたのではないかと思えるほどぴったりのサイズでしょう？後ろのハッチからすっぽり入ります。
ハッチには冷却空気出口となる穴を開けておきましょう。
改造点はたったこれだけです。注意点として，このバッテリーの位置では少々ノーズヘビー気味となりますので，サーボと受信機は後方（画像向かって左側）に配置することになります。
- 番外編：
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もとはEP-Cub mkIIを用いて試験していた，AP29L-SPのφ0.5mm x 40Tの巻き直しモーターを，EPモスキートモスのパストラル用モーターに対して換装しました。以前のEP-Cubの試験では，7セル500でAPC8x4Eをダイレクトに駆動し，強風の中普通に飛んで10分以上の飛行でしたから，Skywalk-EPの35Tに比べておとなしめのこの巻き数ならば，7-8セル400ギヤダウンの機体を静粛に効率的に楽しむにはよいセッティングでは無いでしょうか。
さてこのモーターは，6セル1400で，負荷の大きいAPC8x4Eを静止状態で7500-7800rpmで回します。（流れる電流自体10A以下と少ないので，7セル500にすればもう少し回転数が上がります。）今までの少々のノーズヘビー傾向（飛ばして違和感はありませんが）を解消し，50gの軽量化，また，7セル500-600mAh（全備750g）にマッチさせることが目的です。
ムサシノのマニュアルでは，手投げ出発のプレイリー号の適正回転数は8000rpm，スカイカンガルー号は7000rpm，モスキートモス号は6000rpmとなっています。さらに，モスキートモス号の標準エンジン排気量は06からです。このEPモスキートモスは私も特に気に入って飛ばしているものですが，パストラル用モーターでもハイパワー過ぎる印象があり，このモーターの方がむしろマッチするのでは無いかと思ったわけです。
画像では予想以上にダウンスラストがついてしまってます。スラストを変えて飛ばした経験からも，多分問題ないでしょう。
05/20/2002追加
先日のTORIIさん主催きまムサ飛行会における写真と動画を，飛行会参加の伊藤さんからいただきました。まことに恐縮です。どうもありがとうございました。
（画像をクリックすると動画にアクセスできます。MPEGフォーマット／サイズ：344kB）
06/02/2002追加
ケイルさん製作のモスキートモス480の記事が[ポルコのコーヒーブレイク]に掲載されました。この機体はスクラッチで，車輪がないことを差し引いたとしても私のキットからの機体よりも100g近い軽量化を達成されています。このモーターにとってはベストのスペックでは。 このページはもう忘れて飛んでいってください！
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